最近はプロボノという言葉もかなり浸透してきているように感じます。
しかし、まだまだ、プロボノには少し興味あるけど、一歩踏み出すまではいかないという人も多いのではないでしょうか。
そのため、今回は、プロボノを行うメリットについて説明していきたいと思います。
1.プロボノの受け入れるNPO法人のメリット
NPO法人は、経済原理が働きづらい分野の社会貢献活動をしていることが多いため、受益者から対価を受領できないことも多く、お金が不足しています。その結果、優秀な人材も足りないという現状があります。
そのため、専門知識や専門スキルを持ったプロボノを受け入れることにより、事業を拡大するための大きな力になります。
ただ、このようなNPO法人側のメリットは多くの人に伝わっていると思いますが、プロボノをする人本人のメリットというのはなかなか浸透していないのではないでしょうか。以下では、実際にプロボノをしている人が感じているメリットを説明していこうと思います。
2.プロボノをする専門家のメリット
① 自身の知識・スキルが、社会貢献に活かされているという充実感
本来、本業のビジネスも当然に社会貢献に資する活動のはずです。しかし、受益者の顔が見えづらい、組織の歯車になっていて徐々に自分の貢献が見えづらいなどの理由で、仕事にやりがいを感じられなくなる人も多いと思います。
その点、プロボノ活動は、組織も大きくないため、事業の全体像が見え、受益者の顔も見えやすい傾向があります。そのため、自分の専門知識やスキルが社会の課題に対して貢献できている実感、受益者に感謝されている実感を得やすいのです。
その結果、やりがいや充実感が高まり、本業のビジネスに取り組むやる気であったり、本業のビジネスの変革にも大きなメリットがあります。
② 知識・スキルのさらなる向上
一人ひとりの専門知識やスキルは異なると思いますが、本業の中での活かし方というのはどうしても固定されがちになると思います。その際に異なる組織ではそれぞれの専門知識・スキルの活かし方も異なるため、結果として知識・スキルのさらなる向上や知識やスキルの活かし方の幅が広がるという効果があります。
その結果、自分自身の可能性が広がったり、本業のビジネスにおいても新しいチャレンジに繋がるというメリットも大きいと思います。
③ 視野が大きく広がる
プロボノに参加すると、本業のビジネスとは全く異なる世界や、普段出会わない多くの人との交流が図れます。これはアクティブに行動している人がいつも実感することですが、今見えている世界観を広げるためには、様々な活動をしたり、色々な人と交流を図ることが大きな効果を上げます。
特に、プロボノ出で会う人は、アクティブに行動している人が多いので、多くの学びを得ることができます。プロボノをしている全員が、視野が広がった、あらたな学びは沢山あったと実感する理由もここにあります。
3.私個人が、プロボノで感じたこと
私自身は、現在二つのNPO団体で監事という役職を務めています。対価は一切いただいていないのでプロボノということになります。監事は、NPO法人が行う業務監査と、会計報告を行う際の会計監査という役割を担うことで、NPO法人自体に信頼性を付与することに貢献することになります。
私が監事を務めている団体は、一つはケニアのスラム街で生きる人々を支援する活動を行っており、もう一つは、LGBTの方々がより幸せに生きられる社会のための活動をしています。その監事というプロボノの活動を通じて、様々な社会課題に対峙している方々と出会ったことで、多くの学びや刺激をいただいています。
また、ケニアの現状がどのようになっているのか。LGBTの方々がどのような課題に直面しているかなど、監事を務めるまでは全く意識がなかったのですが、とても自分自身の見識が広がっていると感じます。自分が知っている世界がどれだけ狭く、もっと多くの分野の知識を学びたいと強く思うようになりました。
特にこれからの時代は、様々なことを複眼的に見る目が必要になります。そのため、自分自身の見識や教養を深めていく大きな意識チェンジに繋がったと思っています。
このようにプロボノに参加することで、やる気・知識・視野など多くのことにメリットがあります。その結果、本業のビジネスやプライベートにもいい効果をもたらすことができます。
もちろん、本業のビジネスに打ち込む時期も大切です。ただ、何かに打ち込む時期と、幅を広げる時期というのもバランスが大事だと思っていますので、何かアクションを起こしたい、今の自分に変化をつけたいなどの想いがある方は、是非思い切って、プロボノという扉を開いてみるのも、一つの選択肢としてお薦めです!